関節リウマチとは
関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊され関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気で、未だ原因が不明の多発性関節炎を主体とする進行性の炎症性疾患です。
関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じるために起こると考えられます。
国内の患者数は60~70万人、発症するピーク年齢は30~50歳代です。女性に多く、男性よりも4倍多く発症します。
発症から短期間のうちに関節破壊が急速に進行するため、早期に発見・適切な治療を行えば、症状をコントロールし、関節破壊が進行するのを防ぐことができます。
初期症状として、朝のこわばり・関節の炎症に伴う痛みと腫れ・発熱や全身のだるさがあります。
薬物療法
リウマチ治療薬は大きく4つに分類されます。
●消炎鎮痛剤(NSAIDs) |
痛みや腫れを軽減する薬剤 |
●ステロイド |
炎症を抑制する薬剤 |
●抗リウマチ薬(DMARDs) |
リウマチの活動性をコントロールする薬剤 |
●生物学的製剤 |
リウマチの関節炎を著明に改善するだけでなく、骨破壊の進行も抑制する画期的な薬剤 |
2000年以降、メトトレキサートや生物学的製剤などにより、関節リウマチの治療は大きく変化しました。素晴らしい効果を発揮する新しい治療が生まれてきています。
しかし、現在の治療はすべて症状を改善させ、関節破壊の進行を防止するものです。根治させることを目指す治療は実用化されていません。
T2T(Treat to Target)とは
T2TとはTreat 2(to) Target、『目標達成に向けた治療』という意味で、新たな治療方針として注目されています。
まず「寛解(リウマチの症状・徴候が消失した状態)」あるいは一段階低い「低疾患活動性」を治療の目標とします。
診断後すぐに治療を開始し、治療効果を判定、効果不十分なら次のステップを目指し、目標に向けた治療を進めていきます。
当院では、約300名の方が治療されています。現在、日本で関節リウマチに実施している全ての生物学的製剤を使用しています。患者様個々の症状に合わせた治療を行っております。
リウマチ診療は、院長の嘉森が担当しております。
代診の医師が診察する日があるためリウマチ診察を希望される方は、事前に窓口へお尋ねするようお願い致します。